昨日本屋さんに行ったら
この薬がボケを生む!「ケモブレイン」にならない13の知恵 近藤誠
を見つけました。😊
p3まえがき
日本のボケ(認知症)の半数がクスリのせいで生まれていると言ったら、どう思われますか?
本書はクスリによるボケなどの「ケモブレイン」の問題を明らかにするものです。
「ケモブレイン」と聞いてピンときた方は、医療にお詳しいですね。このところ欧米で使われるようになった新語だからです。
これまでケモブレインは、抗がん剤とよるものを指すことがほとんどでした。抗がん剤で思考力や記憶力など「認知機能」がおとろえるからです。
ケモブレインとは「クスリによる脳の障害」という意味です。
ケモは英語で「化学」を意味し、直訳すると「化学脳」。これでは意味不明なので、本書でも「ケモブレイン」で通します。
しかし、脳の障害が抗がん剤によるものだけだと考えると、「木を見て森を見ず」になります。つまり間違える。
ぼくが東京▪渋谷にひらいた「セカンドオピニオン外来」では、降圧剤などありふれたくっつかなく相談もお受けしています。そこで目立つのは、クスリで脳がやられた方が少なくないこと。たとえばこんな調子です。
p4 降圧剤▪胃薬でボケる!?
採血検査で異常値を指摘されて前立腺がんを発見された80歳の男性が、奥様と一緒に来られました。がんに関しては大略、
「欧米の比較試験では、こういう前立腺がんを治療しても寿命がのびないことがハッキリしている。
治療を受けると、後遺症で苦しんだうえ、早死にしやすい。
がんと診断されたことを忘れた方がいい。もう検査を受けないこと」と伝えました。
ただ時間が余っていたので、気になったことを切りだしました。
「失礼ながら、あなたはボーっとしているし、お顔に生気がないですね。ぼくが話すときも目をそらしているし、自分からはほとんどしゃべらない」
妻「そうなんです。個人営業でしっかりしていたんですが、このところボケーっとするようになってしまって、心配です」
「何かクスリを飲んでいませんか」
すると本人がカバンから、医院でもらったクスリの説明書を取り出ししました。話理解できているようです。
「8種類も飲んでいますね。降圧剤や胃薬など、認知能力が下がるクスリがいくつも処方されています。
だけど以前から飲んでいたんでしょ。最近になってボケてきたのは、どういうことかなあ」
妻「あっ、がんと言われてから、私が見張って、クスリを全部きちんと飲むようにさせたんです。それまでは主人が、適当にクスリを選んで、飲んだり飲まなかったりしていたようです」
「ああ、それだ。それでボケてきたんだ。医療の世界には、医者の言うことをよく聞く、真面目な人ほどボケやすいという背理があります。これら8種類のなかに、必要なクスリはひとつもありません。全部やめてみたらどうでしょうか」
妻「はい」
クスリをやめる方法は13章で検討します。
p6 クスリが認知症を生みだしている
クスリでボケなど、ケモブレインが生じるケースはたくさんあります。
多数のクスリを服用している場合はもちろんですが、高血圧など「生活習慣病」のクスリ、はたまた胃薬やワクチンなど、1種だけでも脳の障害が起こりうる。鼻炎薬や睡眠改善薬のような市販薬にもその危険性があります。
化学物質たるクスリによって脳の障害が起きたら、ケモブレインと呼びましょう。
ケモブレインの症状は多彩です。
集中力の低下やちょっとした物忘れは軽いほう。
不穏、興奮、ケイレン、こん睡や、脳死、植物状態になる人もいます。
人びとに恐れられている「認知症」(ボケ)もケモブレインのことがある。というよりも、クスリによってボケてしまう人は大変多いのです。ーーー日本のボケ人口のかなりを占めているはずです。
認知機能を害するクスリには、
降圧剤、胃薬、カゼ薬、アレルギー薬、血糖降下剤、コレステロール低下薬、ボケ▪不眠▪不安の薬、抗がん剤、ホルモン剤、鎮痛剤、ワクチン
などなどさまざまなものがあります。
問題は、ボケてきた本人は、ケモブレインを自覚できないことです。
そもそもクスリによってボケが起こることを知らないし、想像していない。
そしてクスリで認知機能が低下してしまうと、自身がボケてしまった事実に気づきにくくなるからです。
しかしケモブレインの場合、クスリをやめると、ボケ症状が良くなることが少なくない。ーーーご家族も、ケモブレインについて理解を深めてください。
p8 あなたの脳を守れるのはあなただけ
本の構成ですが、クスリの種類ごとにケモブレインを解説しました。章の順番に大きな意味はないので、どこからでも読んでいただけます。
抗うつ剤や抗不安薬など精神に働きかけるクスリには、ケモブレインを起こす危険がありますが、クスリを飲みはじめた理由や経緯がさまざまだし、クスリの種類もたくさんあります。そのため、論じはじめると際限がなくなる一方、問題点はウェブなどで既に指摘されています。それでこの系統のクスリは、睡眠薬(睡眠導入剤)と抗不安薬の一部にかぎって説明します。
ところでどんなクスリも、目指す効果が本当に得られるかどうかが肝心です。この点、がんや生活習慣病などのクスリは、本当に効果があるのかわかりにくいという特徴があります。そのためクスリの効果についても、それぞれの章で説明しました。
また、クスリの問題を理解するために知っておいたほうがよいと思われる事項は「コラム」で解説しました。
本書を執筆して驚いたのは、ケモブレインを生じる人が、以前予想していた以上に多いことです。
おそらく日本のボケ(認知症と軽度認知障害)人口の半分くらいは、ケモブレインのために認知機能が低下したのではないかと感じます。
ーーーそれらの人びとは、クスリをやめれば認知機能が改善するか、ボケが治る可能性があります。
脳は人間にとって一番大切な臓器です。
脳がうまく働かなくなったら、生きていることの意味は激減します。
医師から「病気だ」「クスリだ」と告げられたときに自分の脳をどう守るか。それはあなた自身にかかっています。
近藤誠がん研究所 所長 近藤 誠
p100 ボケのクスリ 副作用が強すぎる!
…もっとも有名なのは「アリセプト」(一般名:ドネペジル)でしょう。
…しかしドネペジルには問題があります。効果がほとんどなく、副作用が強すぎるのです。
p101 ボケのクスリには副作用がこんなに!
ドネペジルは「アセチルコリン」のはたらきを強めるクスリで、「コリン刺激剤」と呼べるでしょう。ーー3章のカゼ薬で検討した「抗コリン薬」は、アセチルコリンのはたらきを抑えるクスリで、そのため神経細胞の活動が低調になり、眠気やボケが生じました。
これに対しコリン刺激剤は、からだ中の神経細胞を刺激▪興奮させるので、脳以外にもいろいろな副作用が生じます。
添付文書にのっているのは、
【ドネペジルの重大な副作用】
▪心室細動、高度除脈、心停止など
▪心筋梗塞、心不全
▪消化性潰瘍、十二指腸潰瘍穿孔、消化管出血
▪肝機能障害、黄疸
▪脳性発作(テンカン、ケイレンなど)
▪脳出血、脳血管障害
▪不随意運動、歩行障害、姿勢障害、言語障害など
▪悪性症候群(筋硬直、発熱など。悪くすると死亡する)
などなど。
p104 ボケの薬の効果は「見せかけ」
それほどの危険をおかすのであれば、ドネペジルによほどの効果があるのか。
残念ながら、ボケがよくなることは期待できません。
そもそも添付文書に「本剤が….認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない」と書いてあります。
…..
p105 フランス政府は認知症治療剤に見切りをつけた!
しかし本質的には役に立たない。
その証拠に2018年8月、フランス政府は4種の「認知症治療剤」ドネペジル、メマンチン(商品名:メマリー)、ガランタミン(同:レミニール)、リバスチグミン、(同:イクセロン、リバスタッチ)を健康保険の対象からはずしました。
理由は、効果がほとんどない一方、消化器や循環器系などへの副作用が無視できない、クスリを使わない場合と比べた有用性が低い、ということでした。
以上です😊
12/2に認知症のお母さまが「処方箋がアリセプトだけだったのが、メマリーが追加されていました。」とありましたので、ブログに掲載させていただきました。
どうぞご参考に!!
そして、飲んでおられるクスリを検索して見てください。
クスリの名前を入れたら、必ず副作用が出ています。
良く読んでください。