NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる フローレンス▪ウィリアムズ 〈ネイチャー▪ピラミッド〉

前のブログの続きです。😊

p299

注意を向ける対象をすばやく切り替えられるのは、人類のもっともすぐれた能力のひとつだ。

p300

落ち着きのなさはかつて、環境への「適応型性にすぐれている」という特長をとらえられていたが、いまは障害と見なされるようになった。

p301

人間の子どもはみな冒険からなにかを学びとる。

ということは、現代のわたしたちは子どもを無力化させているのではないだろうか。

薬を飲ませるだけでは飽き足らず、規則や管理の厳しい教室やスポーツチームで子どもをがんじがらめにし、歩きまわる自由を奪い、室内で目がちかちかする画面の誘惑にさらしているのだから。

現代の生活は子どものみならず大人までをも注意散漫にさせ、精神的に疲弊させている。

カナダのマギル大学の精神科学者ダニエル▪レヴィティンによれば、わたしたちは一日に七四ギガバイトものデータを消費している。

ティーンエイジャーは放課後、起きている時間の大半、画面を広げる見てすごしている。

画面を見ている時間のほうが、見ていない時間より圧倒的に長い。

「デジタル時代の到来により、わたしたちの身体能力や生理機能はもちろんのこと、視野がひどく狭まり、創造性も失われた」と冒険写真家のジェームス▪バローグは言う。

p303

SOARアカデミー

カリキュラムは学習指導要領を満たすいっぽうで、料理などの基本的な生活技術などにも時間を割いている。

とはいえ生徒たちは、その昔は戦場だった場所に実際に立っているときのほうが歴史に感心をもつし、オルドビス紀の地層の上で野営をしているときのほうか地質学の授業を熱心に聞く。

「ぼくたちは、文字どおりゼロから始めたんですよ」

「ここでは、モノをつくりなおすのではなく、モノを捨てることから始めるのです」

p304

ニューロンがあらゆる方面に活発に活動する成長期の子どもたちにとって、ロッククライミング、山登り、カヌーといったアウトドア▪スポーツが、このうえなく有効であることに気づいたのだ。

「岩棚の上にいると緊張しつつも頭が冴え、ストレスと覚醒のバランスがほどよくとれます。

すると生徒の学習意欲が高まりますし、こちらはそれぞれに適した学習方法を見つけることがでぎす。

問題を解決する新たな手法が見つかるんですよ」

ある実験で、ADHDの子どもが室内ですごした場合と自然のなかですごした場合を比較してみたところ、自然のなかですごすとADHDの症状が三分の一に減ることがわかった。

p308

『エミール』ルソー

子ども時代に好奇心と自由の精神を育むことが重要

フレーベルは、自然と創作活動をとりいれた教育わジッシすれば、子どもは生涯にわたって学ぶための準備をととのえられると考えた。

さらには思いやりといった感情が育まれ、生きとし生けるものと自分がつながっているという深遠な感覚をもつようになると信じていた。

幼稚園で、子どもは五感を通じて自然を呼吸する。

園児は屋外で植物を育て、運動し、踊り、歌う。

積み木や木製の球、色紙といったシンプルな玩具を使い、いつの間にか幾何学、さまざまな形、物理学、デザインといった普遍的な法則を学んでいく。

フレーベルは、型にはまった授業計画など無益だと考えていた。

子どもはおもに好奇心と「自発的行動」によって学ぶべきだというのが、フレーベルの見解だった。

こうした考えは多くの支持を得たが、その後、ブロイセン政府は自由な遊びが無神論につながることをおそれ、公立の幼稚園禁止令をたした。

彼は幼児期の子どもにいわゆる授業を行うべきではないと考え、積み木にアルファベットを記すことさえこばんだ。

p310

「森の幼稚園」に通う園児たちは、どんな天気であろうと戸外に出て、自然のなかで木の枝などをおもちゃにして遊び、大いに楽しむ。

おやつの時間になるど、四歳の男の子が火をおこすのを手伝い、ポップコーンをつくった。

園長のクレア▪ウォーデンは子どもとたき火を心から愛している。

園児にナイフを使わせ、みずからのカラダを使ってサマザマことに挑戦するのがいかに重要かを強調する。

p312

興味深いことにペンシンヴェニア州立大学の研究で、学業の成績がいい生徒より、幼いころに社会技能を身につけた生徒の方が将来、成功する確率が高いことが示された。

ドイツはベンがを重視した幼稚園から遊び中心の幼稚園へと大きく方向を転換した。

p315

日光は、睡眠調節、概日リズム、適切な骨の成長促進、免疫力の向上など、わたしたちのあらゆる生命活動にかかせない。

p316

フィンランドの学校では、子どもたちは昇降口につねに長靴を置いている

p321

都市部居住者は非都市部居住者と比較し、不安障害の罹患率が二一%、気分障害の罹患率が三九%増大し、統合失調症の罹患率は倍増することがわかった。

都会で暮らしていると、脳のなかの扁桃体ーー恐怖心をつかさどる部位ーーや恐怖心やストレスを調整する前帯状皮質の脳梁膝周囲部が活性化するのだ。

またポルトガルの研究では、緑地とは対照的な「灰色一色」の工業地帯に隣接する地域に暮らしていると、ストレスに対処する「処理能力が低下」し、物事を楽観的に考えられなくなることが判明した。

物事を楽観的に考えられるかどうかは、意外なほど重要な問題だ。

楽観的に考える人のほうが、より健康的な行動をとり、中性脂肪の数値が低く、ストレスを感じてもそこから回復する力が強いからだ。

p322

まずは身近な場所に自然があること。

近所に樹木が生え、海や川や水場があり、緑豊かであれば、そうした風景を見るだけで認知機能が向上し、気分が上向く。

学校、病院、職場、地域社会の景観にはもっと知恵をしぼるべきだ。

そうすれば、万人の得になる。

五感を刺激する自然のある場所に、都市生活者がすぐに行けるようにすることが重要 だ。

都会にはだれもが気軽に利用できて、汚染されていない静かで安全な自然の避難所が必要なのだ。

短時間でも自然に触れれば、攻撃性が鎮まり、創造性が高まり、公共心をもてるようになり、心身ともに健康になる。

うつ病を寄せつけないためには、フィンランドの研究者のアドバイスに従い、最低一か月に五時間は自然のなかですごす。

あるいは、詩人、神経学者、川下りをしたグループのように、ときにはもっと長時間、大自然のなかにどっぷり浸かるのも大切だ。

そうすれば精神的な深い傷が癒えて、未来に希望がもて、秘めたる才能を社会で発揮できるようになる。

p331

周囲の幼児や若い親御さんたちを見ているうちに、あることに気がついた。

ここにいる人たちは本物の雄大な自然など、一度も見たことがないのだろう。

それなら、知らないものを恋しく思うはずがない。

だとしたら、なおさら原始の自然を保護し、人々に本物の自然を体験してもらう努力をすべきではないだろうか。

どう考えても、そうとしか思えない。

p332

われらが近代造園の父オルムステッドは、人間が木に抱く強い愛着を熟知していた。

オルムステッドは公園を設計する際に、目立ちすぎるものや派手すぎるものをくわえてはならないと考えた。

けばけばしい花壇など言語道断で、建造物もできるだけ目立たないように設計し、かつ最小限にとどめた。

オルムステッド流公園設計の極意といえば、広々とした草地を設け、さりげなく、樹木で境界線を示す。

小径は湾曲させ、わざと先が見えないようにして歩く人の好奇心をくすぐる。

周囲の木立が枝を伸ばし、いっそう謎めいた雰囲気をかもしだす。

ここにも木、あそこにも木、そこにも木、オルムステッドの設計ではとりわけ木が重要で、面積三▪五平方キロメートルのセントラルパークのために、三〇万本もの木を注文して、見る見る予算が逼迫した。

都会の木々を眺めれば、美意識が刺激を受けるだけではなく、わたしたちは確実に心身ともに生き返る。

p336

自然から得られる恩恵は、そのなかですごす時間と正比例の関係にあるということだ。

〈ネイチャー▪ピラミッド〉の底辺に、日々触れあうべき身近な自然を置いた。

日常的に自然と接すれば、ストレスが軽減され、集中力が高まり、疲れた心と頭が癒される。

たとえ都会に住んでいても、外に出れば鳥がさえずり、木立があり、水辺や噴水があるはずだ。

ピラミッドの二段めに上がると、週に一度は行くべき場所として、公園や川が挙げられている。

都会の喧騒から逃れ、フィンランド人のように最低でも週に一度、いちじかはこうした場所で自然を全身で感じるべきだ。

さらにピラミッドを一段上がると、それなりの努力をしないとたどり着けない場所となる。

日本の森林医学の研究者、李が勧めていたように、月に一度は森林浴に出かけたり、静かで心休まる場所に出かけたりしよう。

そうすれば、免疫力の向上も期待できる。

ピラミッドの頂点に鎮座するのは、滅多に行けない場所で、そこでは雄大な自然にどっぷりと浸かる。

さらに自然に畏怖の念をもつことで、人との絆が強まり、森羅万象における自分の存在に思いを馳せることもできる。

p338

人には本来、自然との触れあいが欠かせない

人はみな折に触れ自分の心と向きあい、生きる目的はなんだろうと自省し、自分という枠を超えて物事を俯瞰する必要がある。

そのためには、携帯電話の電源をオフにすべきだ。

p339

脳は水が大好きだ。

p342

経済的に余裕がある人ほど、自然を求めるニューロンを満足させているようだが、それはたんに緑豊かな高級住宅地に暮らし、休暇中に旅先で自然に触れ、気分転換できているだけなのかもしれない。

とくに意識して自然を求めているとは言えそうにない。

自然を欲する本能を満たすからこそ、行動を起こす意欲が湧きあがってくるという脳のシステムをきちんと理解しないかぎり、万人が自然の恩恵を受けられるような取り組みはされない。

以上です。😊

2017年9月スペイン巡礼の旅に1人で行きました。(詳しくはアメブロに書いています。)

サリアから114kmを4日間で歩いてサンディエゴ▪デ▪コンポステーラに着きました。

バックパックを背負って、山道をひたすら歩きます。

世界中から来たとても多くの人がそれぞれの思いを胸に歩いていました。

バルセロナやマドリッドなどの都市とは違い、ガリシア地方は自然が溢れています。

アルベルゲ(公営の宿)は5~10ユーロ程で泊まることができるのでとても助かります。

四国の巡礼と提携しているので共通のクレデンシャル(スタンプ帳)を持っている人もいました。

1日に20~40km歩き、地元の美味しい料理を食べて、夜は二段ベッドでぐっすり眠ります。

自然の山、森、草木や花、土、空気、水、星、太陽、田舎の家、世界中の人との出会い...によりいつの間にか計り知れない癒しをいただき、私の人生の転機となりました。

自信となる気づきをいただき、遠隔浄化がますます楽しくなりました。

自由に海外流行ができるようになったら、300kmのスペイン巡礼とモンゴル馬旅に行こうと思っています。

田舎の山の中の暮らしは、鳥のさえずりで目を覚まします。

一日中いろんな鳥や虫の鳴き声が聞こえてきます。

家の周りは、森、木、草、花でいっぱいです。

たまに宝石✨も目にします。(笑)

我が家の菜園のブロッコリーの葉に降りた朝露が宝石✨のようにいろんな色でキラキラキラキラしてとても綺麗でした。

毎日犬の散歩で、朝20分夕方30分ほど(雨の日も)山道を歩いたり走ったりします。

早朝の散歩は、とても神聖な感じがします。

山や草木が朝露で洗われてとても綺麗です。

いろんな鳥のさえずりが響き渡ります。

畏敬の念が自然と湧いてきます。

山の中の車の運転も好きです。

高速よりも下道が好きです。

山や木々に囲まれた道を通ると頭のなかが整理されて、ひらめくことが多いです。

p339

脳は水が大好きだ。

先日会った若い天才青年は、水をびっくりするくらい飲まれていましたね。

普段コーヒーは飲まず、お茶を飲むとのこと。

数ヶ月前から草木に囲まれた素晴らしい場所でリモートワークをしておられ、都会にいるよりも頭の回転が良いそうです。

🌏️🌲💓🍀😊

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