少し前に、「一汁一菜でよい と至るまで」土井善晴を読み、
昨日図書館で「お味噌知る」を見つけました。😊
娘さんと書かれた本で、とても解りやすく、これから一人暮らしをされる方に是非おすすめの本です!
「お味噌知る」土井善晴 土井光
から抜粋させていただきます。
p2
味噌を知る 土井善晴
海を隔てた大陸からもたらされた稲作と合理精神 と
東アジア孤島の豊かな自然を背景に育まれた
自然を畏怖し 畏敬の念を持ち
自然と共存共鳴するような
けじめのある清潔な暮らし が
無理なくむすんで味噌は生まれました。
味噌は生きものです。
穀物を分解する目に見えない菌の活きで造られます。
さまさまな意味で
おいしくなれば 発酵
逆にまずくなれば 腐敗です。
菌の種類はいっぱいあって 互いに関連し
いまだによくわからないことの方が多いのです。
自然界に無限にある菌
役に立つ菌もありますが 毒素を持つものも多いのです。
感覚所与の発達した先人は
炊いたご飯に萌える菌から
毒素のない「麹菌」を見出だしたのです。
千年以上前 平安時代末期には
麹菌を製造販売をする種麹屋
「もやしや」があったそうです。
麹菌(アスペルギルス オリゼ)は
日本にしかない菌なので 国菌と言われます。
味噌だけでなく 酒 醤油 酢 みりん
日本の調味料のすべてが
麹菌から造られています。
p4
お味噌汁という私たちの強い味方 土井光
何を作れば良いか分からない人、
どうすれば自分の食生活を見直せるかわからない人は
まず味噌汁を作ってみませんか。
私は、一人暮らしをするまで、味噌汁の存在を意識したことはありませんでした。
おかずや主菜にいつも興奮していて、身体を温めてホッとする、という感覚も10代の時はまだわかっていなかった。
でも20代になって、さまさまな考え方や年齢の人と出会い、外食も増え、ストレスも感じ、嗜好品を摂取するようになり味噌汁に目が向いてきたように思います。
そして味噌汁の万能性を感じることができました。
仕事に集中する体力のいる若い時季に、健康でいることはとても大事。
ハイカロリーで刺激があるものを皆で食べることは、最高に美味しいし楽しい。
だけど、味噌汁の作り方、美味しさ、気持ちの良さ、を知っているだけで毎日飲まずとも食生活の質は何かしら変わってくるはず、と思っています。
p33
一、自立の味噌汁
(善) 料理って自立やろ。
(光) 自分自身で自分のお世話をする。その時の自分の体調を汲みとってお料理できるって結構凄いことかも。
(善) それを助ける自立の味噌汁は、一品で完結できるもの。
(光) 大きめのお椀で丼や麺のように、主菜として考えると難しくない。自立した味噌汁を作って安心や自信を持てたらよいね。
p198
「自分で作って食べることがすべての始まり」です。 土井善晴
新しい生活を始める時に、大事なことは、どんなふうに暮らそうと思うかです。
それは、どんな人生を送るかに繋がり、人生の人生の土代にもなるのです。
そして自分に土台を作る暮らし方に最小限の生活道具を揃えることは、重要なことです。
仕事や勉強に集中したいと思うなら、一汁一菜というスタイルを提案します。
味噌汁(おかずを兼ねる)を中心としつま主食にご飯、麺やパンという食事です。
自分の暮らしのリズムを壊さないために、何も考えなくても、さっと作れて、きちんと食べられる。
手と頭を自動的に運動させるトレーニングにもなる。
それに季節だって感じられます。
そうした毎日おなじことの繰り返しが、何より感性をとぎすませてくれるのです。
食は極めれば美の問題だから、食を大事にしていれば、美意識がよくはたらくようになるので、感じなかったことが感じられるようになって、見えないものが見えてくるはずです。
正解はいつも美しいもの、数字だってそうでしょう。
自分を大切にするなら、これ以上、合理的なスタイルはありません。
どうぞ味噌汁を信じてください。
.................